贖罪
死刑囚に刑が粛々と執行されるのは当然だと思うし、少しは霧が晴れたような気持ちになる。
夕方のニュースで死刑がどのように執行されるかの流れが説明されていた。もちろん私は知識として知っていた。これを知らずして死刑賛成とは軽々しく言えないと思っているからだ。
そして改めてその流れを確認する。
死刑囚はそれ相応の罪を犯したからその罰を与えられるのだが、執行されるまでの間、まともな頭の持ち主であれば、その恐怖は計り知れないものであろう。
毎朝いつ訪れるかわからない死の宣告に怯えること、これも刑の一つと言えよう。
それは残酷なことかもしれないが、もっと残酷なことをその者はしたのだから当然受けるべき罰だ。
残虐な罪を償うには死を持って行うしかないのだ。
たとえ改心したとしても生きて償う術はないのだ。