禾坂

 注文していた本を貰いに本屋に行く。

ついでに店内をうろつくと写真集コーナーで『乃木撮』を見つけた。

最近乃木坂46にハマっている。

おっさんなのに!である。

 

TVで流れた『サヨナラの意味』・・・素直に良い歌だな、と思った。

何気に買った中古シングル『バレッタ』・・・アンダーの『初恋の人を今でも』のMVを見て、これもまた良い歌だな、と思った。

アンダーベスト『僕だけの君』を買った・・・『13日の金曜日』のMVを見てすごく幸せなきもちになった。

そこから加速度的に乃木坂46にハマり込んだ。坂道を転げ落ちるかのように。

当然『生まれてから初めて見た夢』も買った。

メンバーの顔と名前も半分くらいは一致するようになった。

これが約ひと月の歩みである。

 

ただ、いかんせん、私はおっさんなのである。

おっさんがアイドルにうつつを抜かしている場合ではない、というのが私の理性なのである。

 

話を戻すが、今ここで『乃木撮』を買ってしまうと、またさらに加速してしまうのである。乃木坂道を凄い勢いで駆け下りていくのである。

ブレーキは必要なのである。

昨日、斉藤優里という文字に惹かれ、雑誌『FLASHスペシャル』を買ったばかりなのである。

 

今日は我慢だ、我慢の子だ。

雑誌『アップトゥボーイ』で斉藤優里の文字を見つけても我慢の子だ。

適切なスピードで、適切な距離感で、アイドルに心惹かれるのならば、私の理性も許してくれるはず。

この長い長い乃木坂道を、ブレーキいっぱい握り締めて、ゆっくりゆっくり下っていくのである。

ゆずである。夏色である。